2017年12月20日水曜日

第4次産業革命とAI

最近AI(人口知能)というキーワードを各種メディアで聞かない見ない日は無いくらいAIという言葉がバスっているように感じます。果たしてAIはそんなに万能なのか、我々の仕事を奪うのか、そんな疑問を解消すべく先日AI研修に行って参りました。そちらの内容を元にAIについて少しばかり語ります。

1.第4次産業革命



「第4次産業革命」として経済産業省が今の時代を捉えております。上図にあるように、今まで通りの現状ルートではジリ貧になり、世界のリーダーになる大きな分岐点であると捉えております。様々なデータから、AIとIoTを利用して産業に革命を起こす現在は分岐点だと言うことです。

詳しくはコチラ http://www.meti.go.jp/main/60sec/2016/20160729001.html



2.AIの分類

では、AIは何が出来るのでしょうか?
現時点において、大きく2つに分けることが出来ます。

  • 強い人口知能 ・・・ 人間の脳をシュミレート・ドラえもん等
  • 弱い人工知能 ・・・ 特定分野で優れた知能を持つ・チェスマシン等
SF映画的なイメージの人口知能が強い人口知能で、現在人口知能と言われている大半が弱い人口知能です。例えば、チェスマシンや将棋マシンです。

では、どのように実務で利用しているのでしょうか?


3.AIの実務利用例

よく見る一つが画像認識です。スマホ等に保存している写真に写っている顔を自動的に分類してくれているサービス等を見たことがあるかと思います。


今使えるAIの汎用的なサービスはこのように画像の意味を認識できるになっております。例えば今までのコンピュータで犬と猫の写真を見分けるプログラムを開発するには、犬と猫の定義をしなければなりません。犬の特徴は何々で猫の特徴は何々で・・・犬と猫の仕様書を書かなければなりません。しかし、そのような仕様書を書くことは現実的には不可能でしょう。
そこでAIでは、大量の犬の画像、大量の猫の画像を学習して、統計的にこの場合は犬と判定します。100%犬であるとの答えは無いのですが、確立として導き出しております。

しかしながらその確立は人間の画像認識能力よるも優れており犬と猫の区別は今ではAIの方が優れているのが現状です。

これらを応用して、品質検査での利用や医療現場・工事現場等・・・画像認識が必要な現場では大活躍しております。

農家でのきゅうり判別の例
https://www.youtube.com/watch?v=4HCE1P-m1l8&feature=youtu.be

上記例は個人で開発されているそうです。開発に当ってのコストもそんなに掛かりません。アイデア次第で色々活用できそうです。

続きはまたの機会に・・・







2017年10月20日金曜日

弊社開発ルート営業向けアプリのご紹介

来週の10月23日〜25日で開催される、FileMakerカンファレンス2017に弊社開発のカスタムApp 「Route Master」を展示致します。



弊社開発のカスタムApp「Route Master」は、ルート営業・配送業務で課題となっていた様々な課題を解決致します。



紙伝票を電子伝票に
配送業務において納品伝票はとても大切な伝票です。ただ現場の状況によっては紙伝票では紛失したり、折れたり、傷んだりと保管するのが大変な場合があります。また大量な伝票を持っている場合、検索も大変です。これらの紙伝票の課題を電子伝票にする事で解決出来ます。


電子伝票でコスト削減
紙伝票を電子伝票にする事で、大きくコストが削減出来ます。仮に紙伝票の印刷コストを50円(ドットプリンタ・複写専用伝票)とした場合、1ヶ月での発行伝票が5000枚の場合、1ヶ月で250,000のコスト削減に繋がります。また直接的なコストだけでなく、印刷を発行している間の時間も削減出来ます。



生産性が大きく向上
電子伝票にすることで、業務フローが大きく変わります。紙伝票を見ながら売上データとして再入力等をしている処理等がある場合、その業務をカットできます。その後の請求・入金業務まで一括したデータの流れで処理が可能で、正確性・人の手間を大きく改善致します。


お客様への迅速な対応
電子伝票ならではの、伝票即時変更が可能です。例えば、本部スタッフがお客様から注文を頂きその内容を現場の伝票に即座に反映する事が可能です。今までの伝票ルールを大きく変更でき、顧客満足を高める事が可能です。



現場の動きが一目瞭然
iPadのGPS機能を利用して現場スタッフがいつどこでなにをしているかの確認が可能です。今までブラックボックスだった現場スタッフの動きを可視化してより生産性の高いルートの再考のヒントを発見出来ます。




まだまだ機能は沢山あります。




もしお時間のご都合許すようでしたら是非ともお立ち寄り下さい。


2017年8月17日木曜日

FileMaker Cloud とは?

先月、「FileMaker Cloud」がリリースされました。今回は「FileMaker Cloud」についてご紹介致します。


簡単に申しますと、「FileMaker Cloud」は、アマゾンのAmazon Web Services (AWS)を利用したクラウドサービスです。AWS Marketplaceを通じて提供されるサービスで、簡単に導入が出来ます。


1.低い初期費用
FileMakerで作ったファイルを共有するには、FileMakerServerを利用する事が多々あります。(Server無しでも5台まで共有可能)その際には、WindowsServer等のサーバーを構築する必要がありました。またクラウド上(主にPaas等)で展開するにも、仮想サーバー等をセットアップする必要がありました。

「FileMakerCloud」を利用するとそれらサーバーセットアップに必要なコストが不要になります。初期費用及びサーバーを維持管理するコストが大幅に削減出来ます。これらは大変なメリットになります。今まで、サーバー利用を考えていたがコストが合わず見送っていた方には朗報です。



2.ネットワークセキュリティを向上
暗号化通信(SSL)も簡単にセットアップ出来ます。自前で用意したサーバーの場合は、SSLのセットアップもそれなりの知識が必要でSSL無しで通信しているシステムも多くあります。「FileMakerCloud」を利用するとSSLが簡単にセットアップ出来ますので容易にセキュリティの高いシステムを構築する事が可能になります。当然ながら物理的なセキュリティは心配不要です。


3.FileMakerServerとは少し違うので注意
簡単に導入出来るとはいえ、FileMaker Serverとは少し違う点があります。
・カスタムWeb公開等は利用出来ない。
・サーバー側でスクリプトのスケジュールは出来ない
・管理画面が英語のみ
上記が大きく違う点になります。


今回は簡単なご紹介ですが、より詳細な内容を「FileMaker Cloudを構築してみよう」と題して2017年9月22日にFileMaker WorkShop を開催致します。
http://peatix.com/event/291690

是非、ご参加下さい!


2017年6月21日水曜日

FileMaker 同期モデル

ここ最近、FileMaker Go を使用したFileMakerの開発に没頭しておりました。今回のプロジェクトは、伝票のペーパレース化を狙ったカスタムAppです。

概要は、ルート営業マンが今までの紙伝票の代わりにiPadを利用して電子サインを貰いモバイルプリンターで納品書を発行、その結果を本部に返すという流れです。

そこで大活躍するのが、FileMakerの同期モデルです。以前にもいくつか同期モデルを開発しておりましたが、改めて勉強を兼ねて色々復習しました。そこで同期モデルが勉強できるサイト等をご紹介致します。

まずはオフィシャルのガイドです。
http://fmdl.filemaker.com/kk/ios/docs/FileMaker_Sync_Guide_JP.pdf
最終的には、この手本に習って作るのが最適かと思います。中間ファイルを利用するのがやはり最適だと考えます。

次に、FileMakerカンファレンスから同期に関する動画です。

FileMaker Go と FileMaker Serverの同期のベスト・プラクティス
https://www.youtube.com/watch?v=GYXYZVx-nlw
こちらで同期の考え方を大きく学べます。

さらにこちら
同期におけるインポート/エクスポートの済みフラグの付け方
https://www.youtube.com/watch?v=awAk0C1wOAU
個人的にはこの手本は非常に勉強になりました。


そして書籍です。
https://www.amazon.co.jp/FileMaker-Pro-%E9%96%8B%E7%99%BA%E9%81%8B%E7%94%A8%E8%AC%9B%E5%BA%A7-%E7%AC%AC2%E7%89%88-%E9%AB%98%E5%B2%A1/dp/4274218015/ref=pd_lpo_sbs_14_img_0?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=BBSVZAQ2E5FJGYDQNZDK
こちらも同期について色々記載があります。

GitHubにもFileMaker の同期サンプルがあります。
https://github.com/Genecom/FMProSync2/

こちらも使用してみました。非常に手軽に簡単に同期モデルが作成出来ました。


最後に、プラグイン。
ミラーシンク
https://splash.jp/store/mirrorsync/

こちらも設定をして行くだけで簡単に同期モデルが作成出来ました。

最終的には、FileMakerの同期ガイドにしたがって中間ファイルを利用したモデルを採用しました。以前もこれで作成してスムーズに動いていたのでそのまま流用したというのが正直なところですが、最新のiPadを利用して同期させると以前よりかなりスムーズ。やはりマシンパワーにも左右されますね。



2017年5月23日火曜日

FileMaker WorkShop 開催

2017年5月10日に FileMakerの新たしいバージョン 16 が発売されました。それを機に京都で6月16日(金)にFileMakerWorkShop を開催致します。WorkShopの前フリとして、新バージョンの機能について簡単に少しご紹介致します。

FileMaker16
アマゾン


1.Windows OS でのウインドウ制御の変更
 今まではWindowsではアプリケーションが制御する範囲内でのウインドウ制御でした。それがバージョン16からは、OSレベルでのウインドウ制御が可能になりました。

以前のバージョン

バージョン16

ウインドウの任意の位置に配置出来ますので、Windowsでの操作性が一段と向上致します。


2.カード型ウインドウ

開くもとのレイアウトを透過させ、ウインドウの枠等が無いウインドウが使えるようになりました。良くあるWEBアプリケーションのようなデザインを使う事ができます!

3.FileMaker Server でのPDFサポート
今までFileMaker ServerでPDFを作成することが困難でした。それがバージョン16からサーバー上及びWebDirectでも作成可能になりました。これによってあらゆるシーンでPDF作成が可能になりました。


これ以上にも多数ございます。是非WorkShopにご参加下さい!


2017年4月21日金曜日

聞くと言う言葉

先日、とある諸先輩から「聞く」という言葉について話を聞きました。
聞くと言う言葉には色々ある。自分はどんな聞くで話を聞いているか?との問いに良い答えをする事は出来ませんでした。

聞くと言う言葉には、
 「聞く」は耳で聞く。
 「訊く」は言葉で質問する
 「聴く」は耳と目と心で十分に聴く
 「利く」気を利かす
 「効く」効果がある

と色々なプロセスで言葉があるとの事。

システム開発の仕事をする上で、ヒアリングはとても重要です。お客様の要求をより具体的に掘り下げて行き要件定義を行います。システム開発の成功の鍵を握るには、このプロセスにかかっていると言っても過言ではないと思います。

まずは、色々聞いて訊いてお客様の立場になって心で聴いて気を利かす。
すると最大限の効くが発揮できると思う今日このごろです。

今回はあっさりですが、とても大事な事をブログにしました。

2017年3月22日水曜日

FileMaker システム開発の実際 その2

前回、FileMakerシステム開発の実際として従来のシステム開発との違いを大まかに記載させて頂きました。当然、FileMakerで従来型のシステム開発も行うことは可能です。ただそれではFileMakerの特徴(高速開発)を活かせないのでプロトタイプ(試作品)を軸にした開発手法を紹介させて頂きました。



 FileMakerの特徴として、高速開発があります。思ったものを形にすると言ったら良いでしょうか。この思ったものを形にするがFileMakerは非常に早く作成出来ます。 

例えば、エクセルで運用していたファイルをシステム化するWebアプリケーションプロトタイプを作る際は、Webサーバー、データベースサーバを用意して、諸所の設定を行い、エクセルで使用していたデータ情報をデータベース、テーブルを作成してデータコンバートして流しこむといったように、プロトタイプをサクッと作るという感覚は感じません。(テンプレート化してたり、サクッとできるフレームもある事はありますが)

 それに比べてFileMakerの場合は、エクセルをとても簡単に取り込め、パワーポイントで画面を作る感覚であっと言う間に画面が出来上がります。さらにその画面には先ほど取り込んだエクセルデータが表示されるので、ユーザーにとってとてもリアリティのあるデータが直ぐに確認出来ます。その作成したファイルを簡単に共有出来るので、複数人数でその場で直ぐに確認もできるプロトタイプが完成します。 特に不確実性の高い業務をシステム化していく時にこのプロトタイプは効果を発揮します。

今までシステム化出来なかった業務には何かしらの理由があります。そこでプロトタイプを作成する事で、今まで整理が出来ていなかった、いや整理が出来なかった業務フローが明確になるプロセスを体験出来ます。

この情報は誰がインプットして誰に渡るのか?このアウトプットしている情報は何の為にあるのか? プロトタイプを作成する事で今まで何となくこなしていた業務を棚卸して不要必要業務を明確にするプロセスをたどっていけます。

 ただそれならば業務フロー図でも充分では無いかと思われるかも知れません。しかしながらそこは百聞は一見に如かずです。机上での合議よりも実際に動くものを手にした方が溢れんばかりにアイデアが出てくると痛感しております。

そこで当社ではまずはプロトタイプを作成してユーザー目線でのシステム作りを心がけております。

2017年2月6日月曜日

2016年 パスワードランキング

昨年、IPAのセキュリティプレゼンター制度に登録する機会がありました。セキュリティプレゼンター制度とは、IPAが開発・作成した情報セキュリティコンテンツ等を使用し、企業に対して情報セキュリティの普及啓発を行う方の登録制度でして、私のようなセキュリティプレゼンターは、顧客企業へ情報を守るためのノウハウを提供し、事業維持と発展に貢献することができるとなっております。一応それなりの勉強をしまして、地域の中小企業の方々にセキュリティの観点からITのお話をさせて頂いております。ということで、今回はセキュリティの話をしたいと思います。
 情報セキュリティプレゼンター制度URL
 https://isec-portal.ipa.go.jp/supportsecurity/act002/core/prsntrPortal/

先日、日本経済新聞に2016年に最もよくつかわれたパスワードランキングが発表されておりました。見事1位は「 123456 」です。皆さま、何らかのシステムに対してこのパスワードを設定されておりませんでしょうか?万が一されている方がいらっしゃいましたら直ぐにでも変更をお勧め致します。因みに2位以下のランキングはこちら↓。




実は、これらよく使われるパスワードランキングはこの数年間ほとんど変わっていないようです。複雑なパスワードにすると、運用では不便になることも多々あります。しかしながら、いわゆるハッキング事件の多くはパスワード漏洩から多いのが事実です。どれだけ高価なファイアーウォールを構築したりしても、何らかの形でパスワードが解ってしまえば、意図も簡単にシステムにアクセス可能です。

 また、運用効率を高めるのかセキュリティを高めるのか、どちらに比重をおくのかは昔からある話題ですが、結局のところ現場レベルでは運用効率を優先させているケースが多いように思われます。その結果が、このパスワードランキングがあまり変わっていない事を象徴しているように思います。

 我々のようなITに携わる事業者が、セキュリティの大切さをもっと啓蒙させていく活動は大事だと改めて思った記事でした。

セキュリティに纏わる事は何なりお申し付け下さい。



2017年1月16日月曜日

FileMaker システム開発の実際 その1

今回は、一般的な業務システムの開発の流れをご紹介したいと思います。
当社は長年、業務システムの受託開発を行ってきました。その経験から、基本的な業務システムの開発の流れは下記のようになります。

一般的な業務システム開発フロー
企画・構想
(目的・何をどのように等やりたいこと)

業務設計(省略する事もある)
(企画・構想を実現するための業務設計)

要件定義
(システム化する業務を洗い出し、どういった機能を用意するかを決める)

設計(仕様書作成)
(帳票や画面をどういったものにするか、構造などを決定し、文書にする)

実装
(設計したものをプログラミングする)

テスト
(作成したシステムをテストし、問題点等を洗い出し、修正を行う)

リリース
(導入する)

現在も、基本的にはこのような流れで開発を行っております。システム開発というと、イメージ的にはプログラミングをする時間が長いように思われますが、実際はプログラミングする過程の前後に費やす時間が多いのが事実です。一般的にウォーターフォールモデルと呼ばれる方式での開発です。

一方、FileMakerでの業務システム開発は、下記の様になります。

基本的なFileMaker業務システム開発フロー
企画・構想
(目的・何をどのように等やりたいこと)

業務設計(省略する事もある)(プロトタイプ作成)
(企画・構想を実現するための業務を設計)

要件定義(プロトタイプ作成)
(システム化する業務を洗い出し、どういった機能を用意するかを決める)

設計(簡易設計)(プロトタイプ作成)
(画面や機能・データ等の必要事項を書き出す)

実装
(簡易設計したものをFileMaker上に実装)

テスト
(作成したシステムをテストし、問題点等を洗い出し、修正を行う)

リリース
(導入する)


FileMakerの場合は、要件定義や設計にあまり比重を置かずに(全く無視ではないです)、まずは動くモノをという形でプロトタイプ(試作品)を作成し、プロトタイプをベースに要件定義や設計を行っていく事が多いです。また、一度リリースしたものを改変していき、その時々に合った画面・機能を実装していきます。

従来型の開発方法では、設計から導入まで時間が掛かる事が多く、設計段階の構想と導入段階の構想が違っていることも良くあります。また手戻りも大変でした。そこで、FileMakerの利点である高速開発を利用して、なるべく構想から導入を早くして、システムを直ぐに使って頂けるように努めております。また、修正等も容易ですので、その時々の構想に合わせた改変が可能です。

続きはまた次回。